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2010年10月 アーカイブ

企業の管理能力 7

しかし、その次に、もっと大きな落とし穴があり、そこで間違えて、工程管理を非常に難しいものにしてしまうことになります。


その落とし穴とは何かといえば、全体を日程計画に近い線でまとめていくために、個々に現在進行中の工事の遅れを最小限にし、その後の工事で取り戻し、できれば最終的に、ほとんど遅れないようにしようという考え方です。


これに対して反対の答え、すなわち私のいう正しい考え方は、日程変更の件数が多くならないように、遅れた工事の後の工事を棚上げにして、それから後の工事を予定どおりに進めるという考え方です。


これについて、もう少し詳しく説明しないとぴんとこないおそれがあります。

・仕掛りは少ないほど良いのか

どこの工場にいっても、生産量と生産所要時間の割合からみて、仕掛り数量が多過ぎる傾向があります。


仕掛りが多いのは悪いとはいわれていますが、資金が寝て、置き場所がふさがることぐらいしか、本には出ていません。


これでは現場にはぴんとこないはずです。


しかも、次のような考え方から、工程管理係や現場職長たちには、仕掛りの多いことが、どっちかというと好かれている傾向があります。


その考えというのは、仕掛り品を多くもてば、やりくりがよくできて、手待ちを少なくできるから、工程管理をいい加減ですますことができるという考え方です。

企業の管理能力 8

この考え方は、次のような考え方から出てきたもので、あまりはっきりと意識していないようですが、根深く広まっています。


まず、工程管理については、昔からいろいろと方式や理論などがあり、工場の一般の工程管理員や現場職長たちには、どうも難しく感じられ、ぴんとこない点が多いように見えます。


これらの人たちに、たった1つだけはっきりと感じられているのは、工場というものは、賃金を払って作業員に働いてもらっている所だから、作業員を手待ちにしてはならないということです。


すなわち、作業員が手をあけずにずっと続けて働いていれば、それ以上余計に仕事をする可能性はないのだから、多少の順番の違いや、遅れ進みはあったとしても、長い目で見れぽ最高の出来高になるわけです。


これだけを確保しておくことだけできれば、大体及第点の工程管理をしていることになる、という考え方です。


今までの工程管理のもととなっていた考え方も、実はこれと同じに、手待ちをなくせば生産能率が上がるということで、これを中心として工程管理の体系が組み上げられていたわけです。


この考え方と合っているのですから、手待ちさえなければそれでよいと思い込んでいたのも、無理はないでしょう。


こういう考え方からみると、手待ちをなくすることが至上命令となってきます。

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