企業の管理能力 7
しかし、その次に、もっと大きな落とし穴があり、そこで間違えて、工程管理を非常に難しいものにしてしまうことになります。
その落とし穴とは何かといえば、全体を日程計画に近い線でまとめていくために、個々に現在進行中の工事の遅れを最小限にし、その後の工事で取り戻し、できれば最終的に、ほとんど遅れないようにしようという考え方です。
これに対して反対の答え、すなわち私のいう正しい考え方は、日程変更の件数が多くならないように、遅れた工事の後の工事を棚上げにして、それから後の工事を予定どおりに進めるという考え方です。
これについて、もう少し詳しく説明しないとぴんとこないおそれがあります。
・仕掛りは少ないほど良いのか
どこの工場にいっても、生産量と生産所要時間の割合からみて、仕掛り数量が多過ぎる傾向があります。
仕掛りが多いのは悪いとはいわれていますが、資金が寝て、置き場所がふさがることぐらいしか、本には出ていません。
これでは現場にはぴんとこないはずです。
しかも、次のような考え方から、工程管理係や現場職長たちには、仕掛りの多いことが、どっちかというと好かれている傾向があります。
その考えというのは、仕掛り品を多くもてば、やりくりがよくできて、手待ちを少なくできるから、工程管理をいい加減ですますことができるという考え方です。